【命名の起源】
 白色矮星はWhite dwarfの和名です。
 
 私たちが夜空で眺めている恒星をgiantとdwarfの2種類に分類したのは
 
 HR図を作成したヘルツスプルングです。
 
 dwarfの定義は、
  ・矮星とは明るさが太陽の1/50
  ・スペクトル型がK型とM型の赤い恒星
 
 としました。
 
 一方のgiantの定義は、
  ・アークツルスやア ルデバラン、シリウスのような A 型星と同等
   の明るさをもつ恒星
 
 としました。
 
 これから考えると矮星とは現在の低温度主系列星のことだったようです。

【発見の歴史】
  ドイツのベッセル(天文学者)はシリウス(おおいぬ座)が若干

  搖れ動くことを発見しました。

  それは、伴星の重力によって動いていたのですが、その伴星を初めて

  観測したのがクラーク(天文学者)で、恒星がシリウスBです。

  伴星シリウスBの性質(白色矮星)
  ・0.75 - 0.95Ms [Ms:太陽質量]
  ・表面温度は8000K
  ・半径はシリウスAの1/100(19,000km)
   恒星としては僅か地球半径の3倍
  
  こうして、白色矮星が発見されました。 

  このような白色矮星は連星系であることもわかりました。
出典 hubblesite
 シリウスA(左)とシリウスB(右)の模式図
【性質】
 大きさは地球ほどですが質量は太陽と同じぐらいなので、1cm^3あたり
 
 100万トンにもなります。
 
 白色矮星はその生成過程で、外側には大きく広がったガス雲、中心は
 
 とても圧縮された核になります。この状態が惑星状星雲です。
出典 hubblesite  
ふたご座の惑星状星雲(エスキモー星雲)
【天文物理学へ】
  エディントン(サー・アーサー・スタンレー・エディントン:天文学者)
 
 は、サーが付いているようにイギリス天文学会の大物でした。
 
  少年期から数学に秀でた能力を発揮し数々の奨学金を受けて才能を
 
 伸ばし続けました。天文分野に乗りだせば、どんどんと出世街道を
 
 爆進していきます。

 
  そして、かの有名な観測を行い一般相対性理論の予想を裏付ける業績を
 
 あげます。このとき「相対論を理解しているのは世界で三人」という
 
 有名なフレーズが残りました。
 
  そしてエディントンが言ったとされる「3人目は誰だろう」という有名
 
 なエピソードが人々の間で語り継がれています。
 
 (「アインシュタイと私と、3人目は誰かな」)

 
  当時超有名な天体物理学者で あったエディントンは、 連星の公転周期を
 
 利用すると恒星の質量がわかることから、恒星の質量と光度の関係を
 
 見つけます。これについて論文を発表しますが、この論文で初めて白色矮星
 
 (white dwarf)という言葉を使います。
 

  こうして観測された白色矮星の物理的性質を論じた論文が出始めます。
 
 エディントンは「とても特異な天体である白色矮星の物理的に奇抜だが
 
 筋の通った議論をしよう」と発信します。
 

  それに対して、ラルフ・ハワード・ファウラー、チャンドラセカール
 
 などが論文を出していきます。
  
 こうして特異天体は観測から天文物理学へと進んでいきます。

  ◆

 白色矮星の発見と歴史でした。
 
arakata
masakappa@gmail.com

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