「このブラックホールは太陽質量のn倍です」、「銀河核のブラックホールは太陽質量のn億倍です」のように太陽質量の何倍と表現していますが、そもそもどうやってブラックホールの質量を測っているのでしょうか。

恒星aと恒星bがあり、それぞれ質量がMa、Mbとします。

ただし、Maをブラックホールとします。

軌道に関しては円軌道とします。

二つの恒星の距離をr(連星間距離)、

二つの恒星の質量中心が「共通重心」で

このときの恒星aの公転半径をr1、恒星bの公転半径をr2、

r = r1 + r2

お互いのまわりを回る周期が「公転周期」P、

二つの恒星間で働く重力と公転運動に伴う遠心力が釣り合うとすると

恒星aについては、

(GMaMb) / r^2 =  Ma × r1 × ω^2 

ただし、ωは以下のとおり。

ω = (2π) / P

式を整理します。

(GMaMb) / r^2 =  Ma × r1 × ((2π) / P)^2 

G × Mb = r1 × r^2 × ((2π) / P)^2

恒星bについては、

G × Ma = r2 × r^2 × ((2π) / P)^2

二式を合わせます。

G × (Ma + Mb) = r^3 × ((2π) / P)^2

ブラックホールの質量は、

Ma >> Mb

Ma = r^3 / (2πG × P^2)

となります。

ブラックホール連星系-図.PNG

r  : 周回軌道の長さ

P : 周期

G : 6.67 × 10^-11 (Nm^2kg^-1)

あるブラックホールの質量が303太陽質量あり、

たとえば、r = 450万キロ = 4500000000m

     p = 10分 = 600s

であった場合、 計算すると、

(4.5 × 10^9)^3 / (2 × 3.14  × 6.67 × 10^-11 × (6.0 × 10^2)^2

= 9.11 × 10^28 / 1.51 × 10^-4

= 6.03 × 10^32

これを太陽質量(1.99 × 10^30)で割ると、

6.03 × 10^32 / 1.99 × 10^30

= 3.03 × 10^2

303太陽質量となります。

同じ周期としたならば、周回軌道の長さが短くなればブラックホールの質量は小さくなります。

たとえば、r = 45万キロ = 450000000m

     p = 10分 = 600s

このときのブラックホールの質量は3太陽質量になります。

  ◆

紙と電卓で計算するのも一興かと思います。

いかがですか。

arakata
masakappa@gmail.com

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です