私たちの太陽は主系列星というグループに所属しています。この系に所属する星は二つの特徴があります。
・中心核では水素による核融合
・自己重力とガス圧との均衡
これについて見ていきます。
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[中心核では水素による核融合]
水素の陽子と陽子がクーロン力の反発力を越えて反応できる距離にまで近づくために、中心部は1500万Kの高温になっています。
水素原子の4個が核融合で1個のヘルウム原子になるとき、静止質量エネルギーのうち0.7%が解放されます。
太陽はごく標準的な恒星ですが、0.08太陽質量より軽い星は中心核が十分な温度にならないため核融合がおこりません。このような星は褐色矮星とよばれ亜恒星天体の分類になります。
[自己重力とガス圧との均衡]
主系列星のサイズは自己重力とガス圧の均衡により決まります。このような状態を静水圧平衡といいます。恒星は質量が大きいほど圧力が高まりサイズが大きくなります。
天体物理学ではその関係式は以下のようになります。
ここで Pは圧力、ρは密度です。半径r内の質量は以下になります。
静水圧平衡が成り立つとして、これより恒星の質量と半径に関する式を求めます。
Mは恒星の質量、Rは恒星の半径で、csは音速です。
温度は中心核の1500万Kとして、Gのオーダーが10^-11、Mは10^30、音速は10^5程度とすると、大体以下くらいのオーダーになります。
Mに太陽質量Msとすれば、Rは太陽の半径と同じオーダーとなります。
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以上、主系列星についてでした。