著者 ロバート・チャールズ・ウィルスン (Robert Charles. Wilson)
翻訳 茂木 健
出版社 早川書房
翻訳出版 初版 2008年
あらすじ
夜空から星が消え偽りの陽が昇る。地球は暗黒の界面に包まれ宇宙に比べ時間の流れが1億分の1になっていた。このままでは数十年後に太陽の赤色巨星化で地球は滅んでしまう。人類は1億分の1という時間の流れを利用して壮大な脱出計画を実施するのだった。
感想
本を手にとり読み始めるが数十頁で挫折。三回目でようやく完読しました。面白かったけど、なぜ挫折したか「訳者あとがき」で納得しました。この小説がジャンルを超えた“主流小説”とも言えるのではないかと述べられています。なるほど、ハードSF読みにきたら文芸作品みたいで あれ? って感じでしょうか。
最初の三十ページぐらいを乗り越えると一気に読み進めて、その勢いのまま三部作を読破しました。
文学的な部分も、読んでいくうちに『丹念に人びとの姿を描くことで小説としての奥行きができてリアリティさが増していく』という感じで、ページをめくるのがもどかしかったです。
2006年度のヒューゴー賞を受賞した本作、読んでも損はないと思います。
是非読んでみてください。