ハドロンは強い相互作用に関わる粒子の総称です。
身近なハドロンは陽子や中性子で、湯川秀樹博士によって予見されていたパイオン(パイ中間子)もその中の一つです。そして強い相互作用の基礎として量子色力学が生まれました。
量子色力学によりハドロンを構成するクォークやその相互作用を司るグルーオンなどの存在が明かになりました。
[ハドロンとは]
ハドロンは強い相互作用する粒子の総称で、それはバリオン(重粒子)とメソン(中間子)がありそれらをまとめて核子と呼んでいます。
1950年代あたりからバリオンが次々に発見され、数が多くなりそれをまとめるために量子色力学が生まれました。
この量子色力学によるとハドロンはクォークとグルーオンによって作られており、「強い相互作用」はカラー電荷を用いてクォークとグルーオンのゲージ相互作用で記述されています。その後、電弱相互作用の理論と合わせて「標準理論」と呼ばれるようになりました。
[ハドロン?]
最近は色々なハドロンが出てきているようです。
3個のクオークから作ることができないバリオンθ+が見つかりました。このバリオンは5個のクォークが必要なためペンタクォークと呼ばれています。
この新しいバリオンたちをエキゾチックバリオンとよびます。
通常のハドロンはメソン(クォーク2つ)、バリオン(クォーク3つ)で、エキゾチックハドロンはクォークが4つ、5つのものがあります。
[計算と合わない]
陽子はuudの三つのクォークで構成さていているので陽子の質量(約900 MeV/c^2)の1/3がクォークの質量となりなますが、高エネルギー電子散乱実験からはu、dの質量は5MeV/c^2で前述の値の1%程度です。
この裸のu、dの質量である5MeV/c^2はヒッグス機構によって与えられる数値と同じぐらいです。
陽子(のスピン)を考えるときはクォークを貼り付けるグルーオンなども考慮しないといけないようです。
このへんは今後の課題のです。