宇宙の終わりは冷え切ったなにも活動しない「熱的死」だけでなく、ビッグリップ宇宙「バラバラ」死もあります。
その前にダークな二つを紹介します。
宇宙には不思議なものが沢山ありますが、なかでも不思議なものは、ダークマターとダークエネルギーです。
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[ダークマターとは]
今私たちが見えている物質は宇宙全体の4%ほどです。あとの残りはダークーマターが23%、ダークエネルギーが73%を占めています。
ダークマターの存在は銀河の観測からわかりました。
銀河系を見ると中心部に星たちが集まり外側に向かうにつれて星が少なくなっていきます。
円盤状になっ星たちの動きは内側が早く外側に行くに従い遅くなるのが一般的な結論です。
しかし、銀河の運動速度を測るとどの場所も同じ速度か、あるいは外側のほうが早く動いていることがわかりました。
それはあたかも見えない物質が銀河を取り巻いているようにみえるのです。この見えない物質をダークマターと呼ぶことにしました。
ざっくりというと、見えている物質の10倍ぐらいダークマターが存在するはずです。
現在ダークマターを探していますがまだ見つかっていません。
[ダークエネルギーとは]
二つ目のの正体不明なものはダークエネルギーです。
宇宙が加速しているかどうかはⅠa型超新星を指標に観測しています。
それによると膨張が止まりかけていた宇宙が再びゆっくりと加速をはじめていることが分かったのです。
なぜ再び加速しはじめたのかを考えると、そこにはダークマターの三倍の反重力のモノが必要となったのです。
これがダークエネルギーです。
ダークエネルギーがどこからきているかを検討したところ、空間自身がもつエネルギーであることがわかりました。
そしてアインシュタインが捨てた宇宙定数が復活したのです。
多分、ダークエネルギーは存在します。
[ビックリップ]
ダークエネルギーは空間自体が持つエネルギーなので空間が10倍になればそれは10倍になります。
宇宙が膨張するに従って空間が広がるのでエネルギーは増えていきます。
そして、ダークエネルギーは反重力として働いているので全てのものを引き離そうとします。
従って、やがては銀河の星々を引き剥がしていくでしょう。
重力に打ち勝ったダークエネルギーは電磁力や核力も打ち負かして、宇宙全てを粉々にします。残るのはクォークと光子、電子、陽電子のみとなります。
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クォークと光子などだけになった場合、そこには何も生まれないのでしょうか。
フリーマン・ダイソン – ダイソン球殻を提唱したダイソンです – 、 彼は電子と陽電子がペアをつくって生命体を作る可能性はあると言っています。
SF文学「竜の卵」に高重力環境にチーラという生物が登場しますが、読んでると「存在しそうな」気になってきます。
「電子と陽電子」で作られる生命体も、もしかするといるんじゃないかと思えてきます。あっ、今じゃないですけどね。
ダイソン球殻に関する記述です。
資源を十分に利用するには、技術的生物は、……手に入るかぎりの物質を使って、恒星の光を十分利用できるように恒星のまわりを回る球殻と、その中に収められた生物的生活空間と産業施設とを建設せねばならない
フリーマン・ダイソン
参考:「インフレーション宇宙論」 佐藤勝彦 著
「宇宙をかき乱すべきか ダイソン自伝」上下 F・ダイソン著